我々と共同研究する天文学者が用いるすばる望遠鏡は毎晩300GBものデータを生成します。この大規模データを処理して美しい画像を得るには天文パイプラインと呼ばれるデータ処理が必要になります。これにはトランザクションと呼ばれる処理の高速化が必要になり、我々はこれに取組んでいます。我々のトランザクション処理技術は市販システムの数十~数万倍の性能を示します。これは Kavli IPMU、統計数理研究所、NTT CS基礎研究所との共同研究です。JST CRESTによる御支援を頂いております。
時々刻々と変動する流通システム、突如発現する重力波候補天体、そして震災後避難に必要な即時環境把握等を実現する各種のリアルタイム人工知能を実現するには、リアルタイムデータベースが必要になります。このシステムではトランザクション処理 (OLTP) とデータ分析 (OLAP) を密結合させる HTAP (Hybrid Transactional & Analytical Processing)アーキテクチャが必要になります。これはノーチラステクノロジーズ、NEC、パスコ、鬼塚真教授(阪大)、石川佳治教授(名大)との共同研究です。NEDOからの御支援を頂いております。
ゲートレス改札やレジレスコンビニを実現するには、膨大数の課金処理が必要になります。この課金処理は高信頼性を求めるため、複数のマシンでデータの同期を行う分散合意技術が必要になります。この分散合意の高性能化に関して、高速通信機構 (Remote Direct Memory Access等)を用いた技術をデザインしています。このプロジェクトは、ある金融機関との共同研究になります。
Intel Optane Persistency Memoryをはじめとする不揮発メモリ(電源を切られても内容が失われないメモリのこと)が世の中に出てきました。不揮発メモリは新しい技術であり、どのようなアプリケーションを支援できるのか、はたまたどのように設計をすればよいのか、未知数が膨大にあるデバイスです。我々は不揮発メモリを研究開発するある企業との共同研究において、新しいメモリアーキテクチャならびにそれを活用する新しいデータ基盤をデザインしています。
様々な機械学習技術を提供するデータベースシステムの創出や、深層学習を用いた索引機構、深層学習を用いた問合せ最適化器の創出などを研究しています。ある企業との共同研究ならびに科学研究費補助金基盤研究Bの支援を受けています。
膨大なデータが収集されたあと、それが一体どのような意味を持つのか、また、他のデータとの関連性はどうなっているのか、を知る必要性が高まっています。この問題を解決するためにデータプロファイリングに関する研究を進めています。この研究では、ある企業が保有するペタバイト規模のデータを対象にしています。